夏競馬を馬体重で攻略!増減による成績の違いやチェックポイントを解説
投稿日: 2023.09.12
更新日: 2023.12.22
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7月〜9月初旬までの暑い季節に開催される夏競馬。
人間も暑さで体重が落ちるように、競走馬も夏の暑さによって馬体重が落ちやすくなります。
レースでは馬体重が減ったり、増えたりする馬がいますが、成績への影響はあるのでしょうか。また、400kg前半の軽い馬と500kg以上の大型馬ではどちらが結果を残しているのかも気になりますよね。
結論から言うと、基本的には10kg以上の増減がある馬の成績は悪く、軽い馬よりも重い馬のほうが馬券内率は上昇します。
本記事では、夏競馬を馬体重で攻略するためのポイントを解説します。
重賞ごとに馬券内に入った馬の平均馬体重も掲載しているので、予想の参考にしてみてください!
知っておきたい馬体重の基本情報
夏競馬の馬体重について考察する前に、馬体重の基本情報を紹介します。馬体重の発表時間や平均体重、重いと有利なのか、増減する理由について確認していきましょう。
馬体重の発表はレースの1時間前
競走馬の馬体重の発表はレースの約1時間前です。
出走馬は競馬場へと到着すると装鞍所と呼ばれる場所に集まり、馬体や蹄鉄の検査が行われます。その後、馬体重を計測し、確認した重さをJRAが発表するという流れです。
しかし、このときにJRAから発表される馬体重は細かい数字が省略されており、2kg刻みとなっています。なぜかというと、馬体重を計る馬衡器の仕様が2kg刻みとなっており、これまでの仕様から変更されていないためです。ちなみに地方競馬に関しては1kg刻みで発表されています。
厳密な重さでなくて不安に思うかもしれませんが、馬体重において1kgは排泄によって変化する程度ですので、2kg刻みであっても特に問題ないといえるでしょう。
馬体重の平均・最高・最低
馬体重の平均体重と最高体重、最低体重がどれくらいなのかを紹介します。
馬体重の平均
競走馬の馬体重の平均は470kgといわれています。牡馬は480kgほど、牝馬は460kgぐらいになることが多いようです。
ちなみに、500kg以上となると大型馬と呼ばれます。
最高馬体重
JRAで史上最高馬体重なのは、2013年1月〜2016年4月まで走っていたショーグンです。
3歳新馬戦の時点で馬体重は620kgあり、5歳となって迎えた2015年1月17日のレースで史上最高の640kgを記録しました。また自身3勝目をあげた2014年5月17日のレースの626kgは、JRAの最高馬体重優勝記録です。
重賞に挑戦できるような活躍はできませんでしたが、その圧倒的な大きさから多くの競馬ファンの記憶に残っていることでしょう。引退後は、阪神競馬場で誘導馬として活躍していました。
また、現役馬では2023年のプロキオンステークスでドンフランキーが594kgで勝利し、JRA重賞の最高体重優勝馬記録を更新しています。
現役馬の最高体重でいくと、エプルシャージュが2023年2月4日と4月29日に記録した630kgがトップです。まだ3歳馬であるため、今後もどれくらい成長するかが楽しみですね。
最低馬体重
JRAの最低馬体重記録は、グランローズとメロディーレーンが記録した330kgです。グランローズは2011年1月に3歳でデビューしましたが、残念ながら4戦全て2桁着順と活躍できませんでした。
現役馬のメロディーレーンは小柄ながらもステイヤーとして活躍し、2019年9月28日のレースを338kgで勝利するなどJRA最小馬体重優勝記録を持っています。その後も多くの重賞に出走し、G1にも挑戦するなど、競馬界のアイドル的存在です。
2019年9月28日には、誘導馬のショーグンの近くにいる姿が見られ、半分ほどしかない馬体の小ささが話題となりました。上記の動画から確認できるので、同じ馬とは思えないサイズの違いをご覧ください。
馬体重がある馬のほうが有利 ?
馬によって馬体重のばらつきがありますが、レースにおいては軽い馬より重い馬のほうが有利となります。
以下は2022年の中央競馬の馬体重ごとの成績です。
出典:netkeiba
ご覧のように、馬体重が上がるほど単勝・複勝の的中率が上昇していくことがわかります。ただし、回収率で見てみると、466キロ以上の馬はほとんど変わりません。
回収率を上げたいと考えている場合は、平均的な馬体重以上の馬を選んでおけば問題ないといえるでしょう。
馬体重が増減する理由とは?
競走馬の馬体重はレースに出走するたび変化し、なかには10キロ以上増減している場合もあります。馬体重が増減するのは、以下の5つの理由です。
- 馬の体の成長
- 調教の強度で増減する
- 夏の暑さで食べる量が減る
- 長距離輸送のストレス
- レースによる疲れ
特に2歳や3歳といった若い馬の場合は、成長分なのかそれとも調整がうまくいかなかったのかの見極めが重要となってきます。
成長だけでなく、絞りきれなかったため余分に増えている可能性もあることを頭に入れておきましょう。
馬体重の増減による成績を比較
10kg以上の増減には注意が必要とよくいわれますが、どのくらい成績に影響するのでしょうか。
2022年のJRAのデータによると、馬体重の増減によって成績は以下のように変化します。
出典:netkeiba
上記のように1桁の増減や増減なしであればほとんど的中率は変わりません。
一方で、10kg以上の増減では的中率・回収率のいずれも成績が悪いことがわかります。特に10kg以上減の成績の低下が著しく、単勝の的中率は10kg以上増より2%低く、複勝の的中率は唯一20%を下回っています。
馬体重が変化した理由にもよりますが、2桁以上の体重の増減はマイナス要素だと捉えて問題ないでしょう。
夏競馬の重賞で馬券に絡む馬体重一覧
夏競馬では22の重賞が開催されます。重賞ごとに2014年〜2023年までの過去10年で馬券内に入った馬の馬体重を調査し、平均馬体重の重い順で並べたところ以下のようになりました。
パワーが要求されるダート戦ほど馬体重が重く、2歳戦や牝馬限定戦では平均体重が470kg以下と軽めになっています。
また、直線が長い新潟や中京での馬券内の馬体重は480kg以上と重めで、函館や小倉といった小回りコースは器用さが要求されるからか、軽い馬がよく走っていることがわかりました。
このように重賞によって馬体重の傾向は見られるため、予想で迷った際の参考にしてみてください。
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夏競馬の馬体重管理
夏競馬の馬体重管理が大事な理由や調整方法、減少したときの注意点について確認していきましょう。
馬体重の管理が重要な理由
馬体重の管理が重要となるのは、出走レースで持っている力を出し切るためです。
力を出し切れるベストな馬体重でなければ、強い馬であっても凡走してしまうことがあるでしょう。特に夏競馬の場合は、夏バテで大幅に馬体重を落としてしまったというとが起こり得るため、より慎重な調整が求められます。
トレーニングと食事の調整
競走馬の馬体重管理は、主にトレーニングと食事の具合によって決まります。
調教の強度を上げたり、食べる量が減ったりすることで体が絞れます。反対に調教をほどほどにし、食べる量が増えることで増量するのです。
夏競馬はほかの季節と比べると、代謝が良くなるため調教によって体重が落ちやすい傾向にあります。
馬体重減少の注意点
夏競馬では馬体重の減少に注意が必要です。人間でも暑さで夏場に痩せやすいように、馬も冬よりも夏の方が馬体重が落ちやすいことで知られています。
レースに向けた調教がうまくいって減少しているなら問題ありませんが、暑さや輸送、レースの疲れによって減っている場合もありえるでしょう。
ただし、大きく減少していてもベストな体重に戻った可能性も考えられます。過去レースではどれくらいの馬体重で出走していることが多いのかを調べ、大きく乖離していないかを確かめておくと安心でしょう。
夏競馬の馬体重のチェックポイント3つ
夏競馬における馬体重のチェックポイントを3つ紹介します。レースの1時間前に発表される馬体重と、このポイントを照らしあわせて予想の精度を高めていきましょう。
①10キロ以上の増減があるか
馬体重が前走から10キロ以上増減している場合は注意しましょう。
減っているのであれば、夏バテであまり食べられていなかったり、レースが続いていて疲れてしまったりといった影響が考えられます。一方、増えていた場合は、調整がうまくいかなかった可能性があるでしょう。
どちらも注意が必要ですが、夏競馬では暑さや長距離輸送によって体重を減らす場合が多いので、特に大きくマイナスの際は、調教で絞れたときを除いて少し評価を下げたほうがいいかもしれません。
②結果を出しているときの馬体重はいくつか
好成績を収めているときの馬体重がいくつかを知ることも、予想をする上では重要です。競走馬ごとにベストな馬体重があり、重さによってレース結果が大きく変わる馬もいます。
たとえば、2021年のサマースプリントシリーズのチャンピオンで、2023年の高松宮記念でG1馬となったファストーフォースの場合で確認してみましょう。
ファストフォースは引退までに29戦で1着7回、2着5回、3着1回と13回馬券に絡んでいますが、そのいずれも530kg未満です。530kg以上で挑んだ5走はいずれも馬券外に敗れています。
このようなベスト体重を知っておくだけで、買いないのかそうでないのかといった判断材料となることでしょう。
③どれくらいの強度で調教したか
どの程度の強さで調教したのかも馬体重の確認において重要です。
特に馬体重が減少している場合は、強めに調教をしたため、体が絞れている可能性があります。また、強く調教できていれば、脚元に不安がないということもわかるでしょう。
調教については競馬新聞やネットニュースで情報が知れますので、どの程度負荷をかけた調教を行っているかをチェックしておきましょう。
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まとめ
今回は夏競馬の馬体重について詳しく解説してきました。この記事で紹介したポイントは以下のとおりです。
- 馬体重の平均は470kg、最高馬体重は640kg、最低馬体重は330kg
- 馬体重が重い馬のほうが成績は優秀
- 馬体重の増減が10kg以上あった場合は、成績が下降しやすい
- 馬体重が増えた場合は成長分なのか太め残りなのかを見極める
- 馬体重が減った場合は調教で絞れた場合と夏バテの可能性を考える
- 馬ごとのベスト体重を知っておくことが重要
このように馬体重が10kg以上増減した際は基本的に評価できませんが、増減した理由によっては馬券を買っても問題ありません。競馬予想の経験を重ねて、馬のコンディションを見極める力を磨いていきましょう!
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